2020/02/19
葛飾区「古井戸」
管理者用
東京都第五建設事務所に古びた井戸ポンプが保存・展示されています。
1938(昭和13)年に設置されたポンプですが、写真の通り地下配管が1.5mも露出しています。
当時は工業化が急速に進みましたが地下水の利用を制限する工業用水法等が整備されておらず、
大量の地下水が工業用水として利用され大規模な地盤沈下が起こりました。
そして地下60mの固い地盤に支えられたポンプだけが当時の地表面に残りました。
1950年代には法整備などの対策が始まり、東京周辺の地盤沈下が停止したのは1970年代でした。
建物の倒壊など沈下自体の被害はなくなりましたが、現在でも海抜ゼロメートル地帯において
洪水対策は大きな社会課題となっています。
このような経緯から、地盤沈下の生き証人である「古井戸」が葛飾区指定文化財として保存されています。
マルハチ昇進ポンプ設置当時のイメージ(CG制作:株式会社キャドセンター)
※実物3Dスキャン着色モデル
「東京都第五建設事務所 古井戸」について
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/254290
「古井戸を未来につなぐ会」シンポジウム
http://www.banktown.org/workshop/20191130.html